第3課 ネットワーク
3.1 コンピュータネットワーク
コンピュータネットワークは、複数のコンピュータを接続する技術。または、接続されたシステム全体。情報化社会の基盤をなすため、通信インフラといわれる。最も初期のネットワークは、メインフレーム(大型汎用機)と専用端末を、独自のケーブルで接続したものである。かつてはメーカーごとに様々な規格のネットワーク技術が開発され、相互接続性の問題が大きかった。現在はインターネットで利用されている技術を利用することが多い。ネットワークを応用したシステムに、インターネットショッピング、グループウェア、デビットカードなどがある。ネットワークは、ネットワーク階層と呼ばれるもので分類されることがあり、その際には業界標準である4層のTCP/IP参照モデルを標準として参照する。学界では7層のOSI参照モデルがよく知られているが、多くのネットワークはTCP/IP参照モデルに準拠していると言える。
コンピュータネットワークは、その規模によって分類される。LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)などがある。イーサネットがネットワークへの標準インタフェースとなってきたことから、このような分類はエンドユーザーにはあまり重要ではなくなり、ネットワーク管理者にとってのみ重要となりつつある。ネットワーク管理者は距離に起因する遅延を考慮してネットワークを調整し、必要な Quality of Service(QoS)を達成しなければならない。このときに、ネットワークの規模が重要となる。Controller Area Network は規模という観点では特殊であり、自動車のエンジン、船舶の電子機器、産業用ロボット群などを対象としたネットワークである。